走り続けた半世紀を振り返るー前半ー
2024年02月29日
今年度も残り少なくなってきた。毎年の事ではあるとしてもこの時期は今年の活動の振り返りをし、残された1カ月余りの年長さんへの最後の支援の総仕上げと卒園式に向けての諸準備であったり、年度末の学園の締めくくり的な反省と総括をしたりする時期である。と同時に4月からの新しい年度の事業に向けての体制づくりや新規事業案作り、予算建てなどがおてんこ盛り状態で、頭も気持ちも身体もある意味一年間で一番落ち着かない、ストレスフルな時期である。しかし、だからと言って一日一日を大切に、丁寧に、落ち着いて子どもの一人ひとりと向き合うことを蔑ろにしていては本末転倒であることは言うまでもないことである。
そんな時期の保護者向けのプログラムに「あけぼの広場」の最終回の4話目を例年通り学園長が担当することになっていて、つい先日おこなわれた。今年は特に「発達支援の半世紀を生きて思う事」をテーマに最終講演と言うことになったので、めずらしく多くの保護者の皆さんが出席してくださった。感謝感謝である。与えられた60分間を三部に構成し、第一部の「自分を語る」では48年と6カ月に及ぶ社会福祉法人からしだね うめだ・あけぼの学園職員として、さらには1988年以来この3月までの園長職36年の振り返りを語らせていただいた。
P.Heidrich神父との出会い、ドイツでの約4カ月の研修経験、臨床家としての日常と学園の事業運営管理経営活動、研究活動(認知・発達心理学、発達支援学)、教育と人財養成、行政(厚生労働省・文科省・内閣府・東京都の審議会・委員会・検討会活動)などからのエピソードなどである。大げさかもしれないが「私の前には道がなく、私の後に道が出来る」といった日々であった。未だ道半ば感があり、大変だったけど、自分らしく真っ向勝負の人生を歩めてきたのではないかと思っている。もちろんそれらは自分一人でできたわけでなく、多くの尊敬できる師、先輩、心許せる仲間、寛大な同志に導かれ、励まされ、支えられてのことであることは言を俟たない。改めて衷心より感謝する次第である。
この後、「今を語る」、「未来を語る」と続くがそれは次月に回すことにする。乞うご期待!
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