発達の気になる子どもが危ないぞ!
2010年07月21日
民主党政権下で今さまざまな我が国の制度や仕組みの見直し作業が急ピッチで行われている。障がい福祉の世界ももちろん例外ではない。今年の1月から障がい者制度改革推進会議が、4月末にはその会議の下に総合福祉部会が立ち上がった。6月にはそれまでの議論としての第一次意見書がまとめられた。この一連の動向は障害者基本法の抜本改正(2011)、障がい者差別禁止法の制定(2013)、障がい者総合福祉法の制定(2012)がその3本柱である。しかし、それらの作業の中で「子ども」が議論されている形跡はほとんどない。障害者自立支援法が検討される途上でっも子どものことがほとんど議論されずに見切り発車をしてしまった経緯があるが、いやな予感が頭をよぎる。今後部会の中に「子ども」に特化した作業チームを立ち上げて検討されるようではあるが・・。
また一方少子化対策の一環として内閣府の中に「子ども・子育て新システム検討会議」が立ち上がり、基本制度要綱案が先月6月末に発表された。すべての子どもを大切にする社会の構築、仕事と家庭の両立支援、助成の就業促進などが目論まれている。その中で何度となく表現されている「すべての子ども」の中に「育ちが気になる子ども」は全く入っていない。例え育ちにくさや育てにくさがあろうとも、子どもがしめす有り様はどれもグラデーションの中での話しであるはずだ。その意味では両検討会で論ずべき「発達が気になる子ども」の世界が、双方からスポイルされていることが危惧されるというか、そのことが現実味を帯びているのだ。許されて良いはずはない!
障害のある方の生きにくさも暮らしにくさも、また子どもの育てにくさもすべては乳幼児期からすでに始まっていることなのに。喉元過ぎれば・・ということですまされることではない!!!
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