新年 あけましておめでとうございます!
2017年01月20日
穏やかな暖冬が続く中での年末年始でしたが、皆様におかれましては新しく始まった念頭に当たりたくさんの希望と願いを託されたことと思います。本当に今年こそは、誰もが分け隔てなく健やかな、明るい、希望が素直に語れる一年であってほしいですね。
20日からは第192通常国会が開会されます。またアメリカのトランプ新大統領がオバマ氏に代わって就任します。もちろん、時代の変革は常に今回のように小さな期待と大きな不安の中で始まるとしても、あまりに次元の低いところでの懸念材料が多すぎるように思えるし、その軽さが人類の今までの多くの血と汗と涙で贖ってきた叡智の集積をひっくり返すのではという危機感さらには恐怖感すら感じるのだが。まるで人類の業欲充足の代償として、一人ひとりの掛け替えのない優しさとか柔軟さとかゆとりとか、究極的には人としての慎みや品性から生まれる微笑みといったものまでも売り渡してしまっているのではないだろうか。
こうした事態が社会的な弱者に悪影響を与えないはずはない。その象徴的な出来事の一つと思える社会病理現象が我が国の今日の子どもの六人に一人が日々の食べるものに事欠いたり、一人さびしく食事をしているという辛く悲しい事実である。こんな社会が我々の願う、我々の目指している社会だったのだろうか。国家の体裁だ、メンツだと言っていて良いのだろうか。我々はこのあまりに性急な、あまりに独りよがりな、あまりに軽薄短小と思える欲望に振り回されすぎてはいないだろうか。
新しい時代の幕明けの希望の光が、この地上の隅々にまで輝きを放つことを期して、偽りの希望を買うのにあくせくしないように心したいものだ。
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