三宅島の空の下



2025年02月9日
2月7日(金)8日(土)は三宅島を訪問していました。みなさんは、三宅島がどこにあるかわかりますか?東京都です。伊豆七島の一つで、11ある東京の島の一つですね。地図を広げてみてください。
行く方法は、東京タワーのすぐ近くにある竹芝桟橋を夜中に出発する船に乗って、早朝に到着する方法か、味の素スタジアムの隣にある調布飛行場からプロペラ機で向かう方法か。今回は、往復飛行機です。寒波の影響で、海が大荒れ。欠航が続いていたようなので、飛行機を選択していて良かったです。
縁があって、三宅島にて支援が必要な子どもと家族のサポートをお手伝いしています。本当に時々なので、お手伝いというのもおこがましいですが。
私は、現在うめだ・あけぼの学園での仕事の他に、いくつか役職を拝命しています。例えばこども家庭庁こども家庭審議会障害児支援部会の構成委員や日本作業療法士協会 常務理事、など。
立場的には、現場で働いているみなさんを代表して活動することが求められる役柄になります。みなさんを代表して、という形になりますので、自分が生活し、働いている東京や足立区、葛飾区の情報だけで考えるのでは、当然不十分すぎます。他の地域では、みなさんはどんな生活をしているのか、どんな環境で仕事をしているのか、それぞれの場所でのこどもたちの課題は何か、ご家族が困っていることは何か。そういったことを知った上で参加することが必要だと考えています。
北海道の旭川では、ホワイトアウトになるのが当たり前の地域で、冬の送迎をしているスタッフがいます。
青森の弘前では、朝大雪の中から自分の車を掘り出してから出勤し、事業所の前の雪かきをして、やっと業務が始まるスタッフがいます。
奥能登の輪島では、児童発達を利用するのに、1時間近く山道を走らねばならない家族があります。
福岡では台風や大雨の被害にいつさらされるかと、天気予報をにらみながら、車を走らせ送迎しているスタッフがいます。
沖縄では、基地の横を走り、大回りをしながら生活をしているスタッフがいます。
島で生活している人たちの中には、島を離れることができないから、子どもたちの支援を諦めざるを得ない家族がいます。
1時間弱のリハを受けるために、高速を使って2時間かけて通ってくる家族がいます。
全てを知ることはできません。しかし、1つでも多く知ろうとすることはできます。
時間の許す限り、みなさんの生活しているところ、仕事をしている環境を知りたいと思っています。そのために、東京を離れなければならないことがありますが、今後もお邪魔させてもらいます。
学園長 酒井康年
« 【ニュース記事から】差別の禁止について
<<一覧へ戻る