実りの秋の到来
2022年09月30日
記録づくめの猛暑、酷暑の夏がいくつかの台風の洗礼を受けて紺碧の空に赤とんぼやアキアカネが気落ちよさそうに秋風に乗って滑空している季節がやって来た。そんなどこまでも青く遠い空に向かって、思いっきり腕を伸ばし、背伸びをし、深呼吸をしてみようか。そうしたら、しばしの心臓の鼓動とか息遣いが穏やかさを取り戻すことが出来るようで何だか嬉しくなる。そして「みんなあー、元気かあー」と叫んでみたくなってくる。こんな気持ちになるのはまったく久しぶりのような気がする。本欄でも、この何年かはこうした心情を記した記憶はないと思うのだが・・。不思議だ。
でもでも、ちょっと地上に目をやれば、相変わらず世界は姦しい。今までもそうであったように、ちょっぴりの嬉しい事とたくさんの怒りや悲しみや苛立ちの中に喘いでいる。ロシアのウクライナ侵攻、台湾海峡の緊張、北朝鮮のミサイル実験、イタリアの極右政権樹立、わが国では金融緩和策での円安インフレでインフラ高騰、統一教会と政権との癒着問題などなど。話題には事欠かないおてんこ盛りで状態である。
しかし、そうした落ち着かない、ゆとり感のない、薄っぺら感の中で生きる中での被害者は誰かだろう。残念なことに子どもは間違いなくその有力候補ではないだろうか。
そんなフラジャイルな存在の不遜にも守護者を任ずる我々大人の務めは「ぶれない生き様」、「しなやかな心情」、「許す勇気」なのかもしれないと思ったりするのだが。
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