友が逝く
2014年02月6日
今年は穏やかな年明けとともに始まったが、駆け足のように1月が過ぎて行った。底冷えのするしばれる日があったかと思おうと桜の咲くころのぽかぽか陽気に なったりと、変化がめまぐるしい。そんな気候の大きな変動に翻弄されるかのように体調を崩したり、そんな変化に振り切られる命も多いようだ。そうした事態 に遭遇した関係者の皆様には心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
私にとっても本当に長く交友を深め続けてきた友人が先月に帰天しました。 共に発達支援をmissionとして生涯をささげてきた同志である。そんな彼はこれまで何度かの脳梗塞の発作を起こし、死線をさまよったが奇跡的に復帰し 昨年の3月まで現場で働き続けていた。まさに愚直なまでに丁寧に、穏やかに、真摯に子どもと家族に寄り添って生きてきたのである。
そんな彼から昨 年の今頃だろうか、mail連絡が入り、「やっと後任が決まり退職できることになったけど、加藤さんとのんびり旅行したいね」と言われて、昨年の6月に2 泊3日で伊豆半島一周旅行を企画したのである。レンタカーを借りて、三島から小田原までの伊豆半島の海岸線をなぞるように二人の気ままな温泉、グルメ、景 色を楽しむ珍道中を堪能した。我が家のとっておきのシャンパン(ドンペリ)を担いで。西伊豆の堂ヶ島での最初の夜に彼の退職を祝って乾杯をしたのがまるで 昨日のことのように蘇ってくる。
でも、今は突然の訃報の知らせを聞き、半信半疑のような気持ちと半年前のそんな記憶の確かさとの間で気持ちもうつ ろである。相変わらずバタバタと取り留めもなく過ぎていく日々ではあるが、最後となってしまった彼との3日間が何ともいとおしく、切ない。こうして、自分 にとって心許せる仲間や友人、家族が一人消え、二人消えていくのだろうか。これが人の一生ということなのだろう。
今は陽だまりでひざっこぞを抱くように、静かに彼との思い出に浸ることにしたい。
彼は今頃何をしているのだろうか。寒くはないだろうか。 合掌!!
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